洪崖の古くからの槐の木のそばにある軍営で、私は懐かしい過去に胸を満たされる。
2018-01-30
洪崖の軍営、古なる槐の木のほとりにて――往時を懐かしむ(楊凌坤、山東第二十九軍の軍需官){楊陳} (一) 万里の兵役に鞍馬はすり減り、故郷を通りぬけると、初秋の空は高く澄みわたる。 遥かに探る――昔日の鷺の巣は今いずこにあるのか。ただ大なる槐の木が屹立し、その枝は九天へと伸びている。 (二) 昔の物語、人々が根こそぎ引き裂かれ散りゆくさまが、なお口伝えに語り継がれている。遠くから良木を見やり、あの年のことを思い起こす。 騎乗を止めたとはいえ、いまだ親族の許へは足を運べず、その涼しき陰のもとでひとときの休息をとるにも、胸中に切ない悔恨が募る。
洪崖の古くからのイナゴノキのそばにある軍営で、私は昔を懐かしく思い出す。
(山東省鄄城に駐屯する第29軍の軍需長・楊凌坤〈楊陳〉)
(最初)
一万マイルに及ぶ軍務は、私の鞍も馬もすり減らしてしまった。道をゆく私は、秋の高みがいよいよ立ち上がるころ、故郷を通り過ぎていく。
私は古きコウノトリの巣をあちこち探し回った——ただ、大きなイナゴノキだけが立ち、その枝は天に突き出ている。
(第二)
かつて移住する民々によって受け継がれてきた過去は、なおも幾世代にもわたり語り継がれている。遠くから、私は立派な木々を見つめ、あの昔の日々を思い起こす。
たとえ立ち止まったのは短い間とはいえ、まだ親族の許へは足を運んでいない。涼やかな木陰にひとときの憩いを求めるだけでも、胸の奥には切ない郷愁が募るばかりだ。
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洪通の大イチョウ
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